
沖縄県は、旧日本軍の組織的な戦闘が終わったとされる6月23日を「慰霊の日」としています。
20万人を超える人が犠牲になり、県民の4人に1人が命を落とした沖縄戦から75年。
最終の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園では、沖縄県主催の戦没者追悼式が開かれました。
今年は、新型コロナウイルスの影響で規模は最小限に縮小されました。
式中、沖縄県の玉城知事は「私たちは戦争を風化させないための道のりを真摯に探り、この島が平和交流の拠点となるべく国際平和の実現に貢献する役割を果たしていくために全身全霊で取り組んでいく決意」だと宣言しました。
今回は、〝平和交流の拠点〟としての沖縄について、「平和について学ぶ旅【基本コース】」をご紹介したいと思います。
嘉数高台

嘉数高台公園は、沖縄戦で日米両軍が攻防を繰り返した激戦地となり、ここで亡くなった多くの犠牲者を追悼するための慰霊の塔が建てられています。
当時、日本軍が使用した「トーチカ」が保存されており、戦争の実相を学ぶ場ともなっています。トーチカとは、ロシア語で「点」や「拠点」を意味する軍事用語で、コンクリートで固められた銃眼施設のことをさします。
現在は、世界平和を願う地球儀をイメージした展望台が設置され、那覇市や浦添市、普天間基地などを見ることができます。
名称 | 嘉数高台公園 |
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所在地 | 〒901-2226 沖縄県宜野湾市嘉数1丁目5 |
駐車場 | あり、無料 |
定休日 | なし |
入場料金 | 無料 |
所要時間 | 30分~1時間 |
アクセス | ➀那覇空港から車で30分程度
②那覇空港からバスで50分(系統番号25「広栄団地入口」バス停下車+徒歩5分) |
ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館

慰霊碑の名称は、ひめゆり学徒隊にちなんでのものです。
ひめゆり学徒隊とは、沖縄陸軍病院に動員された沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校の教職員や生徒らのことで、計240名が動員されました。
学徒らは外科、内科、伝染病科に分かれて配属され、昼夜問わず看護活動に追われたのでした。
ひめゆり学徒隊では、動員された240名のうち、136名が戦死しました。
ひめゆり平和祈念資料館は、1983年に、ひめゆり学徒隊に関する資料を保管・展示し、戦争の悲惨さを後世に伝えるための資料館として設置され、現在も平和への思いを未来につなぐ場として多くの観光客が訪れます。
名称 | ひめゆり平和祈念資料館 |
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所在地 | 〒901-0344 沖縄県糸満市字伊原671-1 |
営業時間 | 年中無休 AM9:00~PM5:25(入館はPM5:00まで) |
入館料 | 【大人】310円 【高校生】210円 【小・中学生】110円 |
所要時間 | 40分~1時間 |
アクセス | ➀那覇から糸満市行きのバスで約30分、さらに糸満市から[82][107][108]のバスで約15分、ひめゆりの塔前下車
②空港から車で30~40分 |
沖縄県平和祈念資料館

沖縄平和祈念公園資料館は、糸満市摩文仁の平和祈念公園内にあります。
摩文仁一帯は、司令部の撤退によって、軍と避難住民が混在し、米軍に追い詰められて多くの人々が猛攻撃に遭い命を落とした沖縄戦最後の激戦地と呼ばれています。
同館は、沖縄戦の最大の特徴を軍人よりも一般住民の戦死者がはるかに上回っていることとし、県民個々の戦争体験を結集して、沖縄戦の歴史的教訓を正しく次代に伝え、全世界の人々に〝沖縄のこころ〟を訴えると設立理念を謳っています。
証言の展示では、無数の人々の体験を通して、住民の視点で戦場の様子を知ることができます。
名称 | 沖縄県平和祈念資料館 |
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所在地 | 〒901-0333 沖縄県糸満市字摩文仁614-1 |
営業時間 | AM9:00~PM5:00(入館は4:30まで) |
入館料 | 【大人】300円 【小人】150円 |
駐車場 | 無料(バス53台・乗用車352台) |
所要時間 | ここに説明文を入力してください。 |
アクセス | 車で30分程度 |
ガマ

ガマは、沖縄の言葉で自然洞窟のことです。
沖縄戦当時、日本軍はガマに手を加えて陣地壕として使い、住民は「鉄の暴風」から身を守るために避難しました。ガマに隠れた沖縄の住民たちは、外の様子がわかりません。したがって、移動をするかしないか、投降するかしないか、自決するかしないかなどさまざまな選択を迫られました。
読谷村波平のチビチリガマやうるま市石川嘉手苅のヌチシヌジガマなど県内各地で見ることができます。
まとめ
今回は、「沖縄県:平和について学ぶ旅【基本コース】」を取り上げました。
沖縄旅行といえば、美ら海水族館や国際通りなどを一番に思い浮かべますが、沖縄は日本で唯一、戦場となった場所でもあります。この機会に、沖縄戦の歴史を学び、平和について考えてみてはいかがでしょうか?
コース紹介ということで簡単な説明でしたが、沖縄戦の歴史などについては今後どこかで詳しく記事にしていきたいと思っています。
それでは、失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。