今回は、平成28(2016)年4月に「日本遺産」(文化庁認定)に認定された『“日本最大の海賊”の本拠地:芸予諸島―よみがえる村上海賊“Murakami KAIZOKU”の記憶―』に関連して、村上海賊について知ることができる因島水軍城についてご紹介していきます。
因島水軍城について

概要
因島水軍城は、昭和58(1983)年に築城された全国でただ一つの水軍城です。水軍のふるさと因島として、歴史家の奈良本辰也氏の監修により再現したものです。したがって、村上海賊が建てた城でも、その時代に実存した城でもありません。
二の丸は展示室、隅櫓は因島水軍まつりの写真を展示、本丸は水軍資料館として一般公開されています。水軍資料館では、因島村上氏6代当主村上吉充が中国から持ち帰ったとされる釈迦の捏槃図や小早川隆景より拝領された甲冑など水軍にゆかりのある品々を見ることができます。
因島水軍城入り口門
看板図のように、因島水軍城は山の上に建てられています。
展示品
資料館の入り口はこんな感じです。外にも兜が置かれています。
軒丸瓦には村上氏の「上」という家紋がかかれてますね。資料館とは言え、細部にまでこだわりを感じます。
中に入ると、まずグッズ販売コーナーがあります。
そこを通過すると、いきなり大きな村上海賊の軍船の模型が展示されています。

館内は入ったところで全体を見渡せるくらいの広さです。広いわけではないので、サクッと見れますね。
上の写真は、「白紫緋糸段縅腹巻1頷」(広島県重要文化財)です。室町時代末期に作られたもので、因島村上氏6代当主の村上吉充が小早川隆景より拝領したものです。

ユニークな兜もずらりと並んでいます。さざ波の脇立なんかは、海賊の兜って感じがしますね。
他にも甲冑や刀剣、鉄砲など多彩な品々が展示されています。
別館には、水軍戦法会議の様子を表した模型があります。
海に生きる武士たち・・・趣深いですね。
所在地 | 〒722-2211 広島県尾道市因島中庄町3228-2 |
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料金 | 大人330円(団体30人以上220円)
小人160円(団体30人以上110円)小~中学生 |
開城時間 | 9:30~17:00※入城は16:00まで(但し、1/2,3は10:00~15:00) |
休城日 | 毎週木曜日(祝日除く)、12/29~1/1 |
駐車場 | 50台(無料) |
村上海賊について
村上海賊は、瀬戸内海(拠点は芸予諸島を中心とした島々や海域)で活躍した海賊です。
因島・能島・来島に本拠地を置き、三家に分かれて、写真の家紋は、因島村上家のものです。
宣教師のルイス・フロイスは、強大な力によって瀬戸内海航路を支配したこの村上海賊を「日本最大の海賊」と呼びました。
「海賊」と聞くと、「パイレーツ(Pirate)」を想像すると思いますが、近年の研究では、戦国時代の海賊は、無作為に船を奪ったり、財宝を求めて大航海をしたりする集団ではなく、航海の安全を保障し、海上交通の秩序を守るために必要な集団であったことがわかっています。
したがって、認定された日本遺産のタイトルにも「Murakami Pirate」ではなく、「Murakami KAIZOKU」と表現されています。
村上氏についての記事は、また別に書きたいと思います。
まとめ
いかがでしたか。今回は、村上海賊に関連して、因島水軍城についてご紹介いたしました。
因島水軍城で大まかな歴史を見て触れて学んだあとは、そのほかの村上海賊ゆかりの地をぜひめぐってみていただきたいと思います!
実際に拠点となった城跡などもたくさんあります!なかなかマニアックな場所ですよ(笑)
最後までご覧いただきありがとうございます。
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